日々の生活の中で、子どもたちは明るい笑顔を見せます。また、子どもたち一人一人が夢に向かってひたむきに努力する姿に、私たちは人間としての美しさを感じます。このような夢に向かって生きる子どもたちの姿は、未来への希望そのものです。そして、教師や保護者、地域の人々は、このような子どもたちの姿にふれ、明日への活力をもらうこともあるはずです。私たちは、子どもたち一人一人が笑顔を絶やすことなく、夢に向かって日々歩み続けてほしいと願っています。
さて、「特別の教科 道徳」(以降、「道徳科」)は、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標としています。道徳教育の要となる道徳科の授業は、全ての子どもが笑顔で参加し、仲間とともに学び合う中で、これからの生き方を思い描く時間です。学級の子どもたちは、興味・関心、生活環境等により、得意なことや苦手なことが違ったり、考え方が違ったりと実態が異なります。道徳科の授業に対しても、「友達と考えを議論するから楽しい」「いろいろな考えを知ることができてうれしい」と感じて、多くの学びを得ている子どもがいる一方、「話の内容が自分とどう関わっているのか分からなかった」「何について話し合っているのか分からなくなった」などと、道徳科のねらいに至らず、道徳科の授業に難しさを感じている子どももいるのではないでしょうか。
私たちは、道徳科の授業を、全ての子どもたちにとって、自分の生き方について考えることができる時間にするため、子どもたちの実態に応じた工夫を取り入れた研究を進めていくことが必要であると考えました。今年度は、子どもたちの問題意識に焦点を当てた授業展開考える「授業づくり研究部会」と、子どもたちが自分との関わりで考える事ができるような授業の組み立てを考える「テーマ研究部会」の二つの部会に分かれて、それぞれの研究に取り組むことにしました。
今年度も、私たち名古屋市道徳研究会は、道徳教育を通して一人一人の子どもたちが心を輝かせ、人としてよりよく生きていこうと考える姿を「夢に向かって自分らしく生きる姿」と捉え、実践を積み重ねていきたいと考えています。 |